― プロジェクト03
ASURA
プロジェクト概要
「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」 これはパーソナルコンピュータの父とも言われるアラン・ケイ博士の言葉です。
近年急速にIoT(Internet of things)の有用性が認識されつつあります。 その応用範囲は宇宙から農業・医療・教育までさまざまな分野に及びます。当社ではいち早くIoTの可能性に注目し、 ITシステムで培ったネットワーク技術を活かし企画開発に取り組んでまいりました。
クラウド、フィジカルコンピューティング、センサーネットワーク、ロボットとの新たなコミュニケーション、 3Dプリンターに代表されるパーソナルファブリケーション....
機は熟しました。
未来はもはや想像するものではなく、創造できる時代になったのです。 現場の課題解決のみならず、新たな価値を生み出す具体的なソリューション・製品をご提供させていただきます。
※IoT(Internet of things)とは 従来パソコンやサーバーといったコンピュータに接続されていたインターネットが コンピュータ以外の多種多様な「モノ」に接続され相互に情報をやりとりする技術です。
参加メンバー
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野口 勇樹
リーダー
情報基盤開発本部RPA化プロジェクトでもリーダーを務め、顧客の抱える問題に精通。6か月でリリース完遂。
2014年入社 -
遠藤 聡裕
メンバー
情報基盤開発本部ネットワーク設定の専門家。技術開発本部の伊藤勝真とともにプロダクトの検証作業に従事。
2012年入社 -
瀬川 智博
メンバー
情報基盤開発本部RPAプログラマーとして入社し企画段階から参画。調整役としても従事。
2018年入社
プロジェクトについて
01
プロジェクト立ち上げの背景
――― ASURAプロジェクトはどのような経緯で始まったのですか?
野口
「2017年9月に、当社がラトビアZabbixと認定パートナー契約を結んだことがきっかけとなり、2018年6月に開催された展示会に参加しました。 国内最大級のネットワークコンピューティングイベントInterop Tokyo 2018にZabbixコーナーで参加したものです。 これに合わせて、急遽、当社のプロダクトシリーズを創ろうという話になりました。
瀬川
ASURAとは、Axis、Strategic、Utility、Response、AtoZを繋いだ当社の造語で、今回のプロジェクトが始まる以前から概念としてもっていたものです。 八面六臂の働きをする総合運用管理システムであることから、阿修羅像にかけてASURAとし、キャラクターを制作しました。
野口
企業情報システムを主力事業とする当社にとっては、基幹ソフトウェアとなるものです。 ネットワーク監視、セキュリティ、ロボットによる業務の自動化(RPA:Robotic Process Automation)がASURAの3つの柱。まずは、社内のネットワーク・マネジメント・システムを最適化することからプロダクト開発が始まりました。
02
プロジェクトにおける試行錯誤
――― ASURA開発で最も大変だったこととは?
野口
多様な機器や事象を想定して開発しなければいけなかったことです。 サーバー・ネットワークは、扱う機器の種類が多く、クラウドサービスも多様であるため、さまざまな事象が発生し、情報システム担当者は対応に追われます。 守備範囲も広いため、専門性をもったチームで取り組むことが適切とされるわけです。
遠藤
しかし、中小企業の場合、人員も装備もネットワーク環境も不十分で、大きなコストをかけることは難しいというのが現状です。 そこを解決していきたいという思いで創り上げています。
野口
ネットワーク監視システムのZabbixを中心に、窓口対応機能を有するOTRS、資産管理のCMDBuild、サーバーやクラウドインフラの構成管理システムAnsibleなど、いずれもオープンソースのソフトウエアとして、それぞれに実績も評価も高いものを組み合わせて、稼働する状態にしようと試みました。
瀬川
社内では初めての製品開発プロジェクトで、事業部を超えて協力体制をつくり、役割分担し、開発、マーケティング、営業、出展とあらゆることを並行して進めなければならず、何より調整が大変でした。
野口
まさにゼロからイチを生み出す時に起こり得るありとあらゆる思索と試作の連続で、展示会開催の3日前にプロトタイプが無事に動いた時には、本当にほっとしました。
03
プロジェクトを通じて得られた経験
――― ASURAプロジェクトの今後について聞かせてください?
瀬川
ASURAは自社ブランドとして育てていくものです。 展示会に合わせて作成したキャラクターもさらに進化させました。ASURAの社会的な価値を、未来を支える世代にもインパクトをもって浸透させていきたいという思いからです。
野口
ASURAは、まだまだ発展途上にあります。 サーバールーム内の侵入を検知する人感センサー、機器が一定の温度で維持されているかを確認するための温度センサー、警報装置を構成するIoT機器とも連携し、実に100ものセンサーを搭載していますが、現時点でこのうち50のセンサーの稼働確認が取れているという段階です。 お客様の声を集め、期待に応えて可能性を追究するのは、まだまだこれから。 ASURAによって、機器の維持コストと管理コストを徹底して削減し、「ITで人を幸せにする」世界を実現していきたいと思います。